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母の傍らで

母の傍らで

ありきたりな生活雑貨を売る商店が
とても一国の首都とは思えない街の
道々にひしめきあう。

もう日が傾きかけてくる時刻、
婦人達は夕食の食材を求め、
馴染みの店の店主と話を始める。

値段交渉なのか、それとも世間話なのか。

値段交渉にしては、随分と長く、
世間話にしては、大分真剣な横顔。

そんな買出し中のご婦人が身に付けたドゥパタの下、
怪訝そうな目で僕を見つめる一人の少女に出会った。

この国では当たり前の風景だが、
少女はこうして母親から買い物のイロハを
知らないうちに覚えていくのだろう。

物に値札がついていない国では
買い物上手は賢妻のひとつの条件となる。

きっとこの娘も近い将来、
賢明な買い手のひとりとなるに違いない。

母親が手渡したお金を
渋そうに受け取る店主の顔がすべてを物語っているのだから。



薔薇色に染まる風

落陽染紅

太陽が一日の勤めを終えると、
世界は束の間、淡い彩りの世界に包まれる。

地上に取り残された光の粒子が
そのはかない命を最期の輝きにかえて
哀愁に満ちた色彩を放っているのかもしれない。

砂丘に腰を下ろし、
荒涼とした風景を眺めていると
ふと、そんなことを考えてしまった。

既に沈みきった太陽。
多くの旅行者たちは
彼の今日という舞台からの退場とともに
家路につく。

そして、一人砂丘に残された僕は、
地上に取り残された光の死に相対する。

夕に明日を望む

極楽浄土への旅路

レーの夏祭りにて


今にも落ちてきそうな濃紺の空。
訪れる人々を拒むかのような薄い空気。
駆け足で過ぎ去ってゆく夏の一日。

8月も半ばというのに、
遠くに望む5000メートル級の峰々は
その荒々しい素肌の上に
はやうっすらと雪化粧をしている。

秋を一足飛びにし、
冬の足音がすぐそこまで迫ってきているような気がした。

朝晩の肌を指す寒さは
僕の季節感を麻痺させた。

そのような地に住まう彼らだからこそ、
夏の過ぎ行く一日を大切に宝箱にしまいこむように、
酔い踊るのかもしれない。

夏祭り


彼女の厳しい顔はこの地の冬の過酷さ。
ようやく見せてくれた笑顔は夏の日の幻。

僕はその時確かに、
この世の極楽浄土に足を踏み入れた。

radack_47.jpg

旅行と読書

旅行と読書
今日は旅行に出る2日前。
すなわち僕は明後日よりウズベキスタンに
ちょっとした旅行へと行ってきます。

本当にささやかな旅行ではあるけれども。

そのような訳で僕は今週、
就業後せっせと旅行の準備をしています。

今日は旅行に持ってゆく本の話。

この時期、僕はどのような本を旅行に持ってゆくべきか
非常に思い悩むわけです。

夜寝る前のようにたっぷりと時間があるときに読む長編の小説と
遺跡や街のカフェで雰囲気に浸りながら読める短編小説やエッセーを
それぞれ一冊ずつ。

旅行中に読む紀行文や旅行記も素晴らしいのですが、
僕が旅行中に読みたい本は、
読み進めるにつれ自己の精神がゆっくりと
ゆっくりと深層心理に向かって落ち込んでゆくようなものなのです。

というわけで、今日も帰りに書店にいき
作者と本のあらすじとにらめっこをしながら
旅の相棒を探すことになるのです。   


天秤

天秤

極めて原始的な道具ではあるけれども、
僕はとても天秤が気に入っている。

重さを数値化する秤は、幾分高圧的に僕に語りかけてくる一方で
天秤は極めて詩吟的に僕に語りかけてくる。

錘と、野菜なり魚なりの重さを量られるものとの
天秤を介した対話が聞こえてくるような気がするのだ。

「やあ、随分と重いじゃないか、ずいぶんと色艶がいいじゃないか?」

「今年は天気に恵まれてね。自分でも随分と甘くなったと思うよ。
僕を食べる奴は幸せだろうね?」

天秤に掛けられ左右に揺れる彼らからは
本当にそのようなやり取りが聞こえてくる。

そして、僕もその声につられ、
ついつい余計なものを買い込んでしまうのだ。

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プロフィール

poya

Author:poya
とある東京のメーカーに勤めるさらりーまん。
今にも潰れそうな会社だけど、なんとか頑張る日々。

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